獺祭等外が本格販売開始
日本酒の中でも「獺祭」が大好きな @stargryps ですこんにちは。
昨日の日経にこんな記事が載ってました。
規格外米の酒を本格生産 「獺祭」の旭酒造、低価格で販売 :日本経済新聞
(注:記事全文を読むには、日経の有料会員になることが必要です)
どうしても出る等外米から産まれた獺祭
「獺祭」については、当ブログでも何回か取り上げていますが、
「ほこxたて」以降、爆発的な需要に供給が追いつかず、
旭酒造の桜井社長も色々手を打っています。
今回発売となった「獺祭等外」は、テスト販売を経て正規販売となったものですが
そもそも、なぜ等外のお米を扱うことになったのかというと・・・、
従来、等外米の山田錦を使用すると特定名称表示ができなくなるので、
私達には使う事ができませんでした。(もっとも、隠れて使用してい
た酒蔵もいたらしく、それが最近の偽装表示などで表沙汰になったり
しました・・・、灘の大メーカーまで!! うーん!!) とにかく
使わなかったのです。しかし、山田錦を栽培するとき5%から10%程度
の等外米は発生するといいます。私どもは最近、山田錦を栽培した事がない農家にも「山田錦を栽培し
てください」とお願いしております。これで、一定量出ると予想され
る等外米を「弊社では買えません」ではあんまりです。これでは「農
家にリスクを押し付けるが酒蔵はリスクを取らない」といわれても返
す言葉がありません。出典:蔵元日記(抜粋)
という、桜井社長らしい理由。
確かに、米を作らせておいて「不良品」は買いません、ではアンフェアです。
不揃いでも磨きまくれば一級品に負けないということ
等外米をそのままにしておく桜井社長ではありません。
試行錯誤を重ねたようです。
ところで、等外米は粒ぞろいが悪いのが特徴ですので、麹は普通の等
級付き山田錦の50%精米を使用しましたが、掛け米は等外米のみです。
ちなみに精米歩合は35%まで磨きました。
つまりY・K・35(!!)です。実は、精米担当のほうからは10%余計に磨くと正規米と同程度という
報告は受けていました。つまり、40%まで磨けば50%と同等という事
ですね。しかし、それでは面白くないので、さらに5%磨け、と指示し
て35%まで磨かせたわけです。
というわけで生まれたのが「獺祭等外」です。
「磨き3割5分」ですよねどう考えても。
山田錦の等外米を等米と同じレベルまで磨き作った日本酒。
これがまずいわけがありません。
値段も通常の純米大吟醸50の4合瓶より安い値段ですし、
売れるんじゃないでしょうか?
等外米でもこんなアイデアで売れれば、山田錦を作ってくれる農家は
増えてくれるはず。
ただ、等外といえど「獺祭」の名前がついている以上は、外れてしまうと
ブランドに傷がついてしまうというリスクがあります。
消費者にとってみれば、そんな裏事情は関係ないわけで・・・。
「獺祭」という名前しか見えてませんからね(苦笑)
桜井社長、賭けであります。成功するでしょうか?